みちえきナビ

全国の道の駅の中から、国土交通省によって『全国モデル「道の駅」』が６ヶ所選定されました。地域活性化の拠点として特に優れていると認められた道の駅６選。各駅をめぐり、直売所やご当地グルメ、体験イベントなど、それぞれのみどころや魅力をたっぷりご紹介します！

風車がまわる風の丘

「永遠の日本のふるさと」として、多くの昔話や妖怪の伝承が残る岩手県遠野市。道の駅『遠野風の丘』はまちの中心部から南側、国道283号線沿いに位置しています。見渡す限りになだらかな山々が広がり、のどかな田舎の風景がまさしく日本のふるさとという雰囲気。車で15分ほど行けば昔の農家の暮らしを感じることのできる「伝承園」や、河童が住んでいると伝わる「カッパ淵」などがあります。

道の駅の目印は、駐車場脇に設置された大きな風車。よく見ると少し変わった形をしていて、風を受ける羽根の部分がネジのようならせん状になっているんです。「スパイラルマグナス風車」と呼ばれるこちらは日本で3ヶ所目に設置された新型の風車で、プロペラ型の風車より耐久性に優れ、発電効率も良いのだとか。つくられた電力は施設の照明や空調に使われているそうですよ。

わさび菓子から海の幸まで、楽しい直売所

遠野風の丘は直売所がとても充実しています。野菜やくだものが豊富に取り揃えられているのはもちろんですが、手作りの工芸品や地域の食材を活かした加工品もたくさん。「わさびディップソース」や「葉わさびドレッシング」など、特産品のわさびを使った商品はおみやげにもおすすめです。和菓子のなかにも「わさび団子」や「どぶろく飴」など、なかなか見かけないご当地菓子がまぎれているので、気になるお菓子を探してみてはいかがでしょうか♪

また、遠野市は「ホップ生産日本一」であり、「どぶろく特区第一号」のまち。お酒コーナーには地ビールやどぶろくなどの地域色のあるお酒がたくさん並んでいます。特にどぶろくは酒蔵によって大きく味が違ってくるお酒なので、飲み比べてみるのも楽しいですよ。

さらに、直売スペースとは別に「漁師の魚屋」という直売店があり、こちらのお店では三陸で水揚げされた新鮮な魚介を購入することができます。外に炭火焼きの屋台が出ている日もあるので、見かけたらぜひ青空の下で焼きたてのホタテやカキを味わってみてくださいね。

郷土料理と、遠野が誇る農場スイーツ

メインの食事処は『ファミリーレストラン風車』。メニューは定食、丼物、麺類などとにかく種類が豊富で、ジンギスカンやひっつみ汁などの郷土料理もバッチリ食べられます。日によってはお客さんが集中して順番待ちができることもあるので、利用したい方はお時間に余裕があると安心ですよ。
レストランはこちらのみですが、手軽に食べられるメニューを扱った売店がいくつかあります。なかでも注目なのはジンギスカンの串焼きが食べられる『風っこ焼き屋』。ジンギスカンのお店は各地にあるものの、串焼きで提供しているところはなかなかありません。手軽に食べられるので、いろいろなものを少しずつ食べたい方にもおすすめです！

また、休憩ホールには『多田自然農場』の直営店があります。全国にファンも多い多田自然農場はもともと酪農から始まっている総合的な農場で、売店では搾りたての牛乳を使った濃厚なソフトクリームやジェラートを味わうことができます。特産品を使ったわさび味などもあるので、ご当地スイーツがお好きな方も楽しめますよ♪

展望デッキで「SL銀河」を見よう！

建物の奥には、見晴らしのいい展望デッキがあります。こちらは遠野の風景が堪能できるおすすめスポットですが、休日にはさらにもうひとつのお楽しみが。なんとこの場所から、煙を上げて走る『SL銀河』の姿を見ることができるんです！ 『SL銀河』というのは東北地方の復興支援の一環として復活した蒸気機関車で、特徴は岩手県出身の作家である宮沢賢治氏に関する展示や内装と、『銀河鉄道の夜』をモチーフに彩られた車両。レトロな車内の雰囲気は乗車しなければ味わえませんが、星座や動物が描かれたこだわりの車両は外から見ても楽しめます。展望デッキには一部分せり出している「SL銀河ビューポイント」があるので、ぜひそこからの眺めも楽しんでみてください♪

SLの運転は土日祝日が中心ですが、月によって変動する場合があるので、お出かけの前に公式HPをチェックしましょう！